お墓について

お墓の形や、各部の名称についてご紹介します。
また、ページ下方では基礎工事から完成までご紹介しています。


各部の名称

・竿石 スリン 上台 中台

 墓標、墓石として現代では共石で制作します。

・芝台

 当店では外柵材と共石で制作することが多いです。

・水鉢

 お参りの際に仏様へお水を供える所です。いっぱいになってこぼれてしまってもこちらへお供えします。

・花立、花立筒

 文字通りお花を供える所です。ステンレス製品のネジ式か落とし込み型が主流です。あるお寺の方丈様曰く造花よりも生花の方が仏様は好むようです。

・香炉

 写真では経机型ですが、他にも屋根型(宮型)や、角型など形は様々あります。

・香皿

 お線香をお供えする皿です。最近ではステンレス製品が主流です。左に火が付いてる方を向けて供えると、手が熱くないです。(右利きの場合)

・拝石

 蓋石と言った方が分かりやすいかと思います。文字通りカロート(ご遺骨を納める所)の蓋の役目をしています。


当店で主力として取り扱っている墓石の形式は3つに分類されます。

1.和型、和式

日本において、お墓といえば昔からこのような形が思い浮かぶかと思います。

大きさ、付属品の有無はありますが、通常は下から上へ見て芝台、中台、上台、竿石の四点から構成されます。

付属品として、竿石と上台の間に座布団に見立てたスリンというものを追加する場合もございます。

写真は札所12番野坂寺にある当店の墓石です。

芝台、中台、上台、スリン、竿石で構成されています。

(スリン部分には蓮華の花を模した造作が施されております)


2.洋型、洋式

秩父市において洋式と言えば市営霊園の秩父聖地公園が思い浮かぶ人も多いのではないかと思います。

洋型も構成される部材としての名称は和型と相違ありません。

時代のニーズで多少形に変化はありますが、和型と比べると背も低く横に長い形をしています。

和型のようなスリンを用いることはありませんが、二つ台や三つ台、降り注いだ雨を効率よく流せるように上面を加工したりと、他と比べて変化をつけることも可能です。

※秩父聖地公園では、区画によって形に制限がございます。


3.位牌型、デザイン墓

全国的にはデザイン墓と呼ばれる形に分類されるかと思いますが、当店では、御位牌を模した『位牌型』として当店でデザインしました石塔一式を取り扱っております。

最近では和型よりもお選びいただいており、お客様にも御好評いただいております。

部材構成としては和型と同じです。

和型と洋型の中間で、和型よりどっしり、洋型よりもスラっと、といった雰囲気でしょうか。

地下にカロートを作るのではなく、バリアフリー型の墓地での施工に最適です。

使用する石材の色を選ばず、何色で制作してもバッチリです。


4.その他

ペット墓や五輪塔などもお任せください。

一般的な五輪塔は勿論のこと、当店ではオリジナル型の五輪塔の扱いがございます。

写真は当店墓地の五輪塔ですが、通常の五輪塔よりも縦に長く、背も高いためご先祖様をご供養するにふさわしい形としています。

在庫品のページに多数掲載してありますが、お地蔵様や水子地蔵、表情がかわいらしいわらべ地蔵などもお取り扱いしております。

写真は当店事務所番のわらべ地蔵です。お客様をお出迎えしています。


また、近年ではペットも大切な家族の一員として扱う方も増え、火葬業者様が出来たりしております。

当店でも代々犬を飼っておりますので、先代の犬は火葬し、骨壺に収めて埋葬しております。

お寺様によってペットへの見解は様々ですが、当店菩提寺の野坂寺様では一緒の墓地に埋葬しても良いということで、

このような形として残しております。

ペット墓をご希望の場合は、一度菩提寺(檀信徒になっているお寺)や、管理している事務所、部署様へご相談されてからご依頼ください。


お墓が出来るまで

1.基礎工事

解体工事が要らない場合は地面を掘削し、地盤を強靭にしたのち鉄筋を組み、型枠を置いてコンクリートを打ちます。


2.部材の下処理、確認

石材問屋から仕入れた部材を、
寸法の間違いがないか、欠けが無いか等確認し、
下処理をします。

当店では、この時撥水処理を施します。
どうしても自然が相手ですので、撥水の効果は個体差が出てしまいますが、墓地完成時より数年間は水分の吸い上げによる変色を防ぎます。


3.石塔などの字彫り

石塔や墓誌など、彫刻作業ももちろん自社で行っております。
頼み付けの方に書いていただいた文字を字彫り専用ゴムシートを石に貼り付け、
転写し、切り抜き、字が生きるように彫り込みます。
家紋の切り抜きも、こだわりの手作業ですので細かい表現も切り抜きます。
文字の彫り込み方によって、職人の腕が左右されるといっても過言ではありません。


4.現場へ配置

トラックから降ろし、いきなり据付を開始するのではなく、
大体の位置にそれぞれの部材を配置してから据付を始めます。
細かい微調整が利きます。


5.据え付け

配置が済んだら据え付けて行きます。
必要ならば金具を用いり、ズレを防止します。


6.石塔や墓誌、その他のものを据え付け

外柵工事が終わってから、石塔などを建てて行きます。


7.仕上げ

目地や化粧砂利の敷設、掃除をして完成です。
この井上様の墓地は面している通路が狭く、敷地も横長でしたので、通路より小上がりで上がり、立ったままお参りができる、と言うバリアフリー型のお墓です。
限られたスペースでも、有効に生かせますので狭小でもぜひ一度ご相談ください。

※井上様には掲載承諾いただいております。


ざっくりとした説明ですが、おおよそこのような工程です。
墓地の大きさや、使う石の量で現場施工期間は前後しますが、
通常ですと基礎工事に3日〜5日、据え付けが始まり4日〜6日程度で完成いたします。